2014年に発足し、「和食“鍋焼うどん”」×「伝統芸能“落語”」の魅力を多くの方々に伝達していくことを目指した文化啓発活動である『キンレイ心染プロジェクト』の卒業生インタビューページです。
第十四回は法政大学落語研究会より心染プロジェクトに参加した、赤間悠陸(あかま ゆうり)さんが登場。インタビュアーはキンレイ心染プロジェクト卒業後、プロの漫才コンビ「まんじゅう大帝国」として芸能事務所(株式会社タイタン)に所属し活躍している田中永真さん・竹内一希さんです。
竹内:今回は法政大学落語研究会で富士見亭 雑煮(ふじみてい ぞにい)として活躍していた赤間悠陸さんにリモートで登場いただいています。(以下:雑煮君)高座名は雑煮と書いて“ぞにい”って読むんだよね?
赤間:このインタビューは初回から読ませていただいているので、とても楽しみでした!高座名の読み方は“ぞにい”で間違いないです。法政落研の先輩に付けてもらいました。
竹内:雑煮君はいつから心染プロジェクトに参加していたっけ?
赤間:1年生の秋です。
田中:早いね!大学時代の4年間丸々、参加していたんだ。参加した経緯は?
赤間:先輩に誘われたのがきっかけですね。面白い先輩がたくさん参加していたので。一緒に落語ができたら楽しいだろうなぁ、と思って。
竹内:1年生から参加したってことは、心染プロジェクトの活動には全部参加した?
赤間:はい!特に3,4年生は授業にも余裕があったので、可能な限り参加しました。
田中:印象深い落語会とかある?
赤間:東京都練馬区の江古田にある保育園での「出張落語会」はよく覚えています。小学生や中学生を対象にした落語会は何度も経験してきたんですけど、保育園に通う3歳~5歳の子どもたちに落語をやって、笑ってもらえるか想像ができなかったです。着物姿が珍しいので、つかみは良かったです。で、その「出張落語会」はフジテレビの『めざましテレビ』で一瞬だけ取り上げられたんですよ。
竹内:あ、その会なんだ!その放送見たよ。保育園児をお客さんに落語をやってみてどうだった?
赤間:しっかり聴いてくれました。
竹内:お、この写真か。本当だ。しっかり聴いてくれているね。
田中:すごく、雰囲気ある会場だね。『初天神』をやったんだね。団子食べてる(笑)。
竹内:蜜が垂れてるねぇ(笑)。
田中:保育園児は『初天神』のどこで一番笑うの?
赤間:やっぱり団子を食べるシーンですかね。蜜を舐める顔がウケました!
竹内:仕草とか動きが良かったんだろうね。雑煮君の表現が豊かだからだよ。
赤間:でも、僕の落語の動きとか表情は竹内さんの落語を参考にしていました。
竹内:そうなの!?
田中:竹内の顔芸は参考にしやすいかもね。赤間君の顔も写真で十分動きがわかるから、実際に見たら、より伝わっただろうね。『出前授業』で落語を教えたりもした?
赤間:はい。『出前授業』で子どもたちに落語を教えたのは、良い経験になりました。
田中:小学生と話すのって、難しくなかった?
赤間:学童保育でアルバイトをしていたので、特に問題はなかったですね。
竹内:「出前授業」にはもってこいのアルバイトだね!今年の3月に卒業したばかりだけど、仕事は何をしているの?
赤間:人材派遣会社の(株)パソナグループに入社しました。本社機能の一部を兵庫県・淡路島に移転して、移転先に劇場を作ったんですけど、僕はその劇場「波乗亭(なみのりてい)」の運営を担当しています。
竹内:ええ!?どういうこと?
赤間:8月にできた劇場で、淡路島を舞台にしたミュージカルやバレエの公演などを月替わりで上演しているんです。9月には淡路島名誉大使である桂 文枝師匠を総合プロデューサーにお招きして、吉本興業のコメディや上方の噺家さんを招いて公演をしました。僕は公演や劇場の運営に加えて、裏方も担当しています。
竹内:んん?人材派遣会社の(株)パソナグループに勤めていて、淡路島で劇場の運営と裏方を担当しているの?
赤間:はい。エンターテイメントを手掛ける事業がありまして。毎日、運営と裏方をしながら、袖で落語を聴いています。
田中:ええ!メチャクチャ良いじゃん!
竹内:僕らも出演できないかなぁ。
赤間:あ!ぜひお願いします!
田中:その前に僕らの知名度を上げないと赤間君も呼べないよ。
竹内:“まんじゅう大帝国ならぜひ!”って思ってもらわないとだね。「キンレイ心染寄席 淡路島公演」にゲストとして出演させてもらおう!
田中:そんな簡単にいくか!
赤間:楽ぼうさんにもお越しいただければ!
竹内:また、一つ可能性が広がるなぁ。落研や心染プロジェクトでの活動がそのまま仕事に活きているね。
赤間:そうですね。落語家さんとのコミュニケーションもそうですし、備品の手配とか…。2020年8月にできたばかりなので、落研時代に培った落語の知識が役に立ちました。「めくり台はこういうのが良い」とか、素人の知識ですけど。
田中:大活躍だよ。調べても出てくる情報ではないだろうし。
竹内:出演する師匠方も「赤間君は勘が良いなぁ」って思っているよ。
田中:「落研じゃねえか!」って思ってるかもよ(笑)。もっと文枝師匠とお近づきになれると良いね。
竹内:お!これが「波乗亭」だね!?
赤間:レストランも併設されています。レストラン「青の舎(あおのや)」と「海の舎(うみのや)」、劇場「波乗亭」から“青海波 -SEIKAIHA-”という名前を取っています。「波乗亭」は舞台の後ろが開くんですよ。西向きになっているので、夕焼けを演出に使うことができます。落語の場合は師匠方が落語を終えて、高座を降りたら、夕日で幕引きを演出します。
竹内:すげー!!
田中:なんで今まで知らなかったんだろう。面白そう!!
竹内:普通に行ってみたい!
赤間:このご時世ですけど今は通常通り運
営できています。新進気鋭の芸人さんに気軽に出演いただくこともコンセプトの一つにしているので、お二人もぜひ!多くの人に笑いを届けていただきたいです。
田中:なるほど!出演させてもらえるように頑張ります。落研に所属する学生さんも出れたりしないの?
赤間:企画としてはアリだと思います。関西の落研も交えて、「心染寄席」ができると良いですね。
竹内:良いねえ!社会人になったことで、感じる変化とかあるかな?
赤間:学生の時は落語を演じる側でしたけど、今は出演者の方々を裏で支えているので、出演者とお客さんに対する意識が変わりました。暗転するときの蓄光テープの貼り方も出演者の邪魔にならないようにしたり、プロの裏方として公演を支える責任感が芽生えましたね。
田中:プロとしての意識と落研時代と同じように楽しむ部分とバランス良く働くことができているんだね。
赤間:環境に恵まれていると思います。落研や心染プロジェクトで大人と話してきた経験も仕事に活きていますね。
竹内:卒業してから、心染プロジェクトって雑煮君にどう映ってる?
赤間:キンレイさんが後輩たちをサポートしてくださった「落研の夏フェス2020」などの配信企画はこの時世だからこそありがたみを感じますね。僕が現役生の時だったらすごく嬉しかったと思います。一視聴者としても楽しむことができました。心染プロジェクトでの活動は学生同士だけではなく、幅広い年代に落語を届けられるので自分の腕を磨くこともできますし、色んな人を楽しませることができる活動だと思います。
田中:落語を配信する時のアドバイスとかある?
赤間:そうですね…。もう少し引きで撮ればもっと良くなるのに!って思う時はありますね。でもそれも配信感があって良いですよね。
竹内:「落研の夏フェス2020」はどうだった?
赤間:面白かったです!「OB寄席」も懐かしい人たちがたくさん出演していて。
竹内:現役生よりやる気満々なOBがいてね。
田中:淡路島で一人暮らしをしているって言っていたけど、キンレイ商品は今でも食べたりしてる?
赤間:はい!まさか、一人暮らしをするとは思っていなくて、料理も今までしてこなかったので、スーパーでキンレイ商品を見かけたら買ってしまいますね。最近は「美味探求」シリーズ商品に感激しました。「汁なし麻辣担々麺」を食べて。電子レンジ調理で、ついに鍋もいらなくなったのか!って。
竹内:衝撃だよね。
赤間:2個食いとかしちゃいます(笑)。
田中:やんちゃだね(笑)。
赤間:「汁なし麻辣担々麺」と「葱と叉焼の香味そば」を2個ずつ買って、2個食いしちゃったり。
竹内:食べてるねえ!新商品で「お水がいらない鍋 寄せ鍋」と「お水がいらない鍋 旨辛味噌鍋」が発売されて、レンジ調理・鍋調理と2通りの調理方法が選べるようになったのよ!
赤間:マジですか!?買います!キンレイさんをきっかけに冷凍食品の美味しさを知り、どんどんファンになっています。心染プロジェクトの活動を通して、多くのことを経験できましたし、今日はこうしてまんじゅう大帝国のお二人とお話しできて物凄く嬉しいです。
田中:心染プロジェクトから生まれた“ご縁”だからね。劇場を運営していると縁ってすごく大切だと思わない?
赤間:はい!メチャクチャ重要です。
竹内:10年続けていたら、噺家さんとの繋がりがたくさんできているよ。普通だったら呼べないけど、赤間君なら呼べるとかね。
赤間:まんじゅう大帝国のお二人もぜひお願いします!ところで、お二人の野望はなんですか?
田中:業界内外から認められていて、芸能界に外せない芸人になりたいね。竹内はアカデミー賞獲得芸人。
竹内:そう。日本を代表する俳優を目指します。
田中:竹内なわけないんだよ!
赤間:『実りゆく』は大阪でも兵庫でも上映されるので観に行きます!
【赤間悠陸さん プロフィール】
・2020年に法政大学キャリアデザイン学部キャリアデザイン学科を卒業後、株式会社パソナグループ・青海波 -SEIKAIHA-の劇場「波乗亭(なみのりてい)」にて活躍中。
■赤間さんからのご紹介。
【青海波 -SEIKAIHA-とは】
2020年8月1日(土)にオープンし、和楽やアニメなどの日本の文化を発信する劇場や、淡路島の食材を活かした和食レストランと昔懐かしい洋食レストランを運営する劇場&ソーシャルディスタンスレストラン。施設の一つである、劇場「波乗亭(なみのりてい)」は有名劇団出身の演出家やゲストを招いた舞台や、日本の伝統文化である和楽やアニメなどを取り入れ、淡路島を題材にしたオリジナル演目などを月替わりで上演し、淡路島の魅力を島内外に発信しております。
9月1日(火)~30日(水)には淡路島名誉大使でもある桂 文枝師匠を総合プロデューサーに迎え、『劇場 波乗亭 produced by 吉本興業』を上演。「よしもとコメディ」を始め、桂 文枝師匠や若手噺家が 淡路島をテーマとした創作落語などの演目を上演するとともに、新進気鋭の噺家や若手演者などに 表現の場を提供することで、日本文化の次代を担う人財を発掘して参ります。
劇場 波乗亭 produced by 吉本興業 https://awaji-seikaiha.com/yoshimoto-202009.html
【インタビュアー:まんじゅう大帝国 略歴】
株式会社タイタン所属の漫才コンビ。2016年6月コンビ結成。
2017年4月デビュー。大学時代は互いに落語研究会に所属し、学生落語の全国大会で優秀な成績を残す。2017年4月に株式会社タイタンに所属しデビュー。フジテレビ系『ENGEIグランドスラムLIVE』『ネタパレ』などに出演し注目を集める。
【その他、受賞歴等】
・国立演芸場 令和元年度「花形演芸大賞」 銀賞受賞
・フジテレビ「ENGEIグランドスラム」「ネタパレ」
・WEB CM パイロットコーポレーション フリクション「ネタ帳」
・MV ゼスプリゴールドキウイ「アゲリシャス」
・TBSラジオ「マイナビラフターナイト」月間チャンピオン
(2017年6月/2018年11月)
・第3回未完成映画予告編大賞「MI-CAN男優賞」(竹内一希)
・竹内一希さん主演映画『実りゆく』2020年10月9日(金)新宿武蔵野館ほかで
全国順次公開予定。
・2020年1月29日より、初のDVD「詰め合わせ」発売。
・2020年10月7日より、第一回単独公演DVD 「私の番です。たしかにね。」発売
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