2014年に発足し、「和食“鍋焼うどん”」×「伝統芸能“落語”」の魅力を多くの方々に伝達していくことを目指した文化啓発活動である『キンレイ心染プロジェクト』の卒業生インタビューページです。
第二十五回は一橋大学落語研究会より心染プロジェクトに参加した、土屋 早紀子(つちや さきこ)さんが登場。インタビュアーはキンレイ心染プロジェクト卒業後、プロの漫才コンビ「まんじゅう大帝国」として芸能事務所(株式会社タイタン)に所属し活躍している田中永真さん・竹内一希さんです。
竹内:今回の卒業生インタビューは一橋大学落語研究会OGの星葉亭二名(すたばてい 二名)として活躍していた土屋 早紀子(つちや さきこ)さんです!今年卒業して社会人になったばかりですね。
※以下文中では、二名ちゃん。
土屋:よろしくお願いします!
田中:4月入社ってことは、もう8ヶ月経ったんだね。社会人生活には慣れた?
土屋:はい。一番インタビューして欲しい時期です!私が100%のOLになる前に思い出を全て残しておこうと思います!このインタビュー記事を読み返して「あ、私落研部員だったんだ!」って思い出すようにします。
田中:だんだんと忘れちゃうもんね。二名ちゃんは前回出演したいさなちゃんと同期ってことになるのかな?
土屋:そうです!好敵手・いさなちゃんであり、大親友・いさなちゃんでもあります。
竹内:二名ちゃんは関東落研連合の総長として、心染プロジェクトに参加してくれていたりと、大活躍だったよね。
土屋:ただ、心染プロジェクトに参加したのは3年生からだったので、ちょうどコロナ禍に突入にしてしまって「出張落語会」や「食育出前授業」の活動には参加できなかったんです。代わりにオンラインイベントには参加させていただきました。「落研の夏フェス」とか。
竹内:「落研の夏フェス」は学生落語に新しい道を示してくれていたような気がするよ。
土屋:それこそ「落研の夏フェス」はキンレイさんにもご協力いただいたこともあって、学生はみんな喜んでいました。特にお二人のゲスト出演は痺れました!てっきりネタ1本だけだと思ったら、3本くらいやっていただいて!
田中:せっかくだったから、できることは全部やろうと思ってね。
土屋:お二人に出ていただけたことで、配信視聴者(リアルタイム視聴者)も100人を超えることができたんです!
田中:僕らの漫才で良ければいくらでも駆けつけるよ!
竹内:役に立てて良かったよ!他にも落研OB・OGが出演していたりして楽しかったね。
田中:ああ!あれも大変だったでしょう?
土屋:あの時は家から一歩も外に出ちゃいけない状況だったので、出演いただいた方には自宅で落語を撮影してもらったり、不自由をおかけしました。ただ配信だったので、関西とか北海道の落研の方にも出演いただけて、オンラインの強みを活かすことができたかなと思います。
竹内:制限されていた状況を逆手にとって、上手く考えたなって思ったよ。ここ1~2年はオンラインでの活動以外、何も思い出がないって人が多いと思うし。
土屋:本来であれば、みんなで落語会を開いて、その後の打ち上げまでが1セットだったので…。
田中:うんうん。みんなで集まって飲むために落語会を開くみたいなね。
土屋:そういう交流の場を持てなかったことは、残念でならなかったです。オンラインを活用して関係性を維持することに注力していました。
竹内:偉いなあ。コロナ前の落研の活動を知っているとなおさら辛いよね。
土屋:落研の賑やかな時を知っているので、新しく入った1年生も楽しめるように!と意識していました。
田中:そもそも落研にはどうして入ったの?
土屋:ミュージカルが好きだったので、ミュージカルサークルに入りたかったんですけど、「4年間、木の役で終わってしまうかも!」ってことに気付いて。ずっと主役を張れるコンテンツってなんだろうって考えた時に「落語じゃん!」って(笑)。
田中:コンテンツは変わっても良いんだ(笑)。
土屋:はい。落語を使って好きなように自分を表現していました。
田中:落研での落語なんて、何やっても良いんだからね。
竹内:やりたいことがある人を受け止めるのが落研であり、落語だからね。
土屋:私たちの代は古典落語をしっかりやる人と、私みたいに好き勝手やる人が半々くらいだったので、そういう意味でも面白かったです。
田中:それぞれの代で変わっていくもんね。僕らの時はぐっちゃぐちゃで、ちゃんと落語をやっている人は少数派だったもんなあ。
土屋:時代によってそれぞれですよね。私たちの場合はそれぞれ個性が分かれていたので、演者としてではなく落語会の運営に精を出していました。そういう意味では関東落研連合の総長は楽しかったです。
竹内:なるほどね。そうやって色んな個性があるってことは、このコロナ禍で何を蓄えているか楽しみだね。冬眠中というか。
土屋:そうですね!後輩たちもコロナ禍で大変でしょうけど、今は力を蓄えて、日の目をみてほしいですね。
竹内:一橋大学ではどんなことを勉強していたの?
土屋:あ!ややここしくてすみません。大学は多摩美術大学だったんです。昔は多摩美にも落研があったんですけど、私が入学する前になくなってしまっていて、”野良落研部員”として東大落研とか一橋落研とか、色んな落研に顔を出していました。
竹内:そうなんだ!東大落研と一橋落研の両方に所属していたんだね。
土屋:東大落研は1年生までで、それからは一橋落研一筋でした。ややこしくてすみません!あ、宅急便が届いたので、出ても良いですか?
竹内:どうぞ!
土屋:粋な演出です!キンレイさんから商品が届きました!
田中:おお!びっくりした!
土屋:うわあ、たくさん入ってます!
竹内:あ、「みそ煮込みうどん」いいなあ!キンレイさんの商品で食べてないのとかってある?
土屋:大体制覇したと思います!日常的にも買わせていただいていますし!
田中:一番好きな商品は?
土屋:「鍋焼うどん」も捨てがたいんですけど、「京風だしのおうどん」です!もみじ麩のモチモチ感とか具材への気配りがすごいです。ねぎも小口切じゃなくて斜めに切ってあって、テンションが上がります!旅行とか行けない状況でもこの商品を食べれば“雅”な気持ちになります!キンレイさんの商品は社内で推しまくっています。
竹内:新商品が続々と出るから目が離せないんだよね。
土屋:この「札幌味噌ラーメン」もビックリするくらいお店の味ですよね。
竹内:そうそう!
土屋:落研界隈でキンレイさんを知らない人はいないんじゃないですかね?
田中:さっきの話に戻るけど、一橋落研ってインカレだったんだね。
土屋:そうなんです。色んな人を受け入れる懐が深い落研でした。
田中:だからミュージカルをやりたかった二名ちゃんに合っていたのかもね。
土屋:はい!
田中:ところで卒業後はどんな職業に就いたの?
土屋:TBSラジオで営業の仕事をしています。
竹内:おお!それこそ芸人界隈で知らない人はいない会社だね!ラジオ局の営業ってどういうことをするの?
土屋:企業様のご要望をお訊きして、「20秒のCM広告を出しませんか?」とか「オリジナル番組を作りませんか!?」っていう提案を企業様にするのが主になります。
田中:最初から営業の担当を志望していたの?
土屋:そうです。学生時代に関東落研連合や心染プロジェクトなどを通じて、学生同士とか企業と学生を結ぶような役割をさせていただいていて、それがすごく楽しかったんですね。調整役というか。それが今の営業の仕事に近いんじゃないかって思うようになって。
竹内:学生時代の経験をそのまま活かしているんだね。
土屋:落語家さんや芸人さんの道に進んだ同期も多いので、今後そういう人たちを裏で支えていけたら良いなと思っています。
竹内:我々のこともぜひお願いします!
土屋:もちろんです。キンレイさんのこともそうですが、
お二人についても社内で触れ回っています!
田中:ありがとう!TBSラジオは素晴らしいんだから!こんなこと言いつつニッポン放送の「オールナイトニッポン0(ZERO)」にも出させてもらっちゃったけども。
土屋:放送聴きました!落語の話もたくさんしていて、楽しかったです!最近はコロナ禍で在宅ワークに移行する人が増えたこともあって、ラジオを視聴する人も増えてきているんです。なので、「ラジオってイイね!」って言ってくださる、企業様も増えてきています。
竹内:盛り上がっているんだね!
土屋:地道な営業活動がメインですけど、番組に貢献できることも多くて、めちゃくちゃ楽しいです。
竹内:社会人になって苦労していることとかある?世渡り上手な感じがするから、大きな失敗はなさそうだけど。
土屋:いえいえ!提案の時に配布する資料にページ番号を振り忘れてしまって。テンパってしまいましたね。「次に●ページをご覧ください…、あれ!?ない!」みたいな。
竹内:うわあ、それは恐いね!でも、そういう失敗を重ねることで、どんどんたくましくなっていくんだろうね。将来的にこういうことがしたい!っていう目標はあるの?
土屋:ラジオ番組を立ち上げたいです!
田中:おお!きっと叶うよ!
土屋:ラジオ業界の片隅に居続けたいです。どんなに聴取率が高くても、スポンサー様が付いて下さらないと番組を続けるのは難しいんですね。なので、営業という仕事を通じて、ラジオを支えているっていう自覚が芽生えてきました。TBSラジオが開局70周年を迎えて
周年番組や企画を続々と打ち出すので、必見です!
竹内:なるほどねえ!二名ちゃんたちのおかげでラジオは成り立っているんだね!
土屋:あと、入社して一番嬉しかったのは、私がご担当している企業様のCMが「爆笑問題カーボーイ」の枠で流れた時です!ラジオを聴き続けて良かったです!
田中:好きがやる気と結果に直結するから面白いね。
土屋:先ほどの「爆笑問題カーボーイ」の魅力をお伝えした結果いただけたお仕事もそうですが、落研が好きで心染プロジェクトと出会えて、今こうしてお二人とお話しができているのも不思議な感覚です。
竹内:このインタビュー企画があることで、卒業生の話しを聞けて面白いよ。最近は現役生のインタビューもやっているんだけど、そうやって色んな人と繋がりを深められるのは良いよね。
土屋:これからも落研をよろしくお願いいたします!キンレイさんにもご支援いただけるとメチャメチャ心強いです!
【土屋 早紀子さん プロフィール】
2021年に多摩美術大学美術学部芸術学科を卒業。
現在は(株)TBSラジオに所属し、営業職の傍ら
同局開局70周年企画・インフォメーション動画にも
出演。
【インタビュアー:まんじゅう大帝国 略歴】
株式会社タイタン所属の漫才コンビ。2016年6月コンビ結成。
2017年4月デビュー。大学時代は互いに落語研究会に所属し、学生落語の全国大会で優秀な成績を残す。2017年4月に株式会社タイタンに所属しデビュー。フジテレビ系『ENGEIグランドスラムLIVE』『ネタパレ』などに出演し注目を集める。
【その他、受賞歴等】
・国立演芸場 令和元年度「花形演芸大賞」 銀賞受賞
・フジテレビ「ENGEIグランドスラム」「ネタパレ」
・WEB CM パイロットコーポレーション フリクション「ネタ帳」
・MV ゼスプリゴールドキウイ「アゲリシャス」
・TBSラジオ「マイナビラフターナイト」月間チャンピオン
(2017年6月/2018年11月)
・第3回未完成映画予告編大賞「MI-CAN男優賞」(竹内一希)
・2020年1月29日より、初のDVD「詰め合わせ」発売。
・2020年10月7日より、第一回単独公演DVD 「私の番です。たしかにね。」発売。
・竹内一希さん主演映画『実りゆく』が2020年10月9日(金)に新宿武蔵野館ほか
全国の上映館で公開。「第63回ブルーリボン賞」作品賞にノミネート。2021年4月28日
よりDVDが発売予定。
・初の単行本『笑いの学校』が2020年12月19日(土)に河出書房新社より発売。
・2021年10月9日放送の『オールナイトニッポン0(ZERO) 〜決戦!お笑い有楽城〜』
にて優勝。
・『まんじゅう大帝国のオールナイトニッポンPODCAST』が、12月の毎週土曜(4日、11日、19日、26日)18:00頃〜配信中。
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